ネパール旅行記 13

旅を終えて、あっという間に二週間が経とうとしている。

子供たちは夏休みで、わたしも家庭のことや日常のことと、制作に向けての準備との間で相変わらずいそがしい。

こうして、旅の記録をまとめるのも、大切な仕事のひとつだった。

あの旅の最後のころの日々を思い出している。

(スワヤンブナートからカトマンズ市内を眺める)

(スワヤンブナートからカトマンズ市内を眺める)

カトマンズについて、インドラ・ラマさんのご自宅にお世話になって、毎食美味しいものをいただきながら、自分の体が思ったよりも痛んでないことに気づいた。

腰痛も、膝の痛みも、特に感じない。ジュン君がかつて習っていたというヨガの中から、腰や腹に良さそうな動きを教えてくれる。それを続けていたせいだろうか。いつもならしつこく私を襲う痛みが、今はないのだ。

それどころか、少し、体が軽く感じられる。
適度な運動が、体を目覚めさせたような感覚だ。

(ブッタナートのカフェにて。意外にもイリーのエスプレッソが飲める)

(ブッタナートのカフェにて。意外にもイリーのエスプレッソが飲める)

ラマさんは、最初、私がここに来た当初よりも、日本語が自然に出てくるようになっている。ずっと喋る機会がないと、言語は錆び付いてくるものだ。私も、日本語と英語を交え、ラマさんといろんな話をするのが楽しくなってくる。

ジュン君は、ラマさんの次男のよい遊び相手になっていた。彼のように若くて、自分の生き方として農業をめざすのは、珍しいんですよ、とか、しかもその彼が独身なんですよ、とか。

また、今度はベースキャンプまで登れるように、いい作物をつくって、よいお客さんに恵まれて、お金をためて、旅行してくださいね、などと。

英語を喋らない彼でも、気持ちはこうして通じるものですね、とか。

英語を喋らないといえば、ポーターのゴニッシュという青年が、何を聞いてもイエスと答えるので、私は面食らいましたよ、なんて話をしていると、ジュン君が、

「いや、でもね。俺と二人で歩いてる時、俺がなんか川に入ろうとしたんだよね。そしたらさ、ゴニッシュ、『Don’t!』って言ったんだよ。だから、イエス以外も言えるんだよ。」

と、淡々と教えてくれた。

私とラマさんは、その事で、ずっと笑っていた。
翌日になっても、笑っていた。

山の中の川は、どこも激流で、激流でなくても、激流に続いていて、絶えることのない水の営みだった。そこに、ジュン君は入ろうとしたんだね。

(ガンジスへと続く石灰を含んだ激流)

(ガンジスへと続く石灰を含んだ激流)

(山の中はいたるところに流れがある)

(山の中はいたるところに流れがある)

そして、ゴニッシュにイエス以外の言葉を言わせたんだ。大したものだ。

私のまわりには、すばらしくマイペースな人々が集まっているのかもしれない。
思い悩むことはない。皆、生きている限り生きているのだ。だれと比べるために生きているのでない。生きている限り、自分が『良し』と思えることを、十分に生きたらそれでいい。

(エドモンド・ヒラリーとともにエベレスト初登頂を成し遂げたテンジン・ノルゲイを記念するストゥーパ。二人はネパールの近代史と発展に貴重な役割を果たした。)

(エドモンド・ヒラリーとともにエベレスト初登頂を成し遂げたテンジン・ノルゲイを記念するストゥーパ。二人はネパールの近代史と発展に貴重な役割を果たした。)

今年もすばらしいカレンダーの原画を宇宙からいただいた。
これを、皆さんのお部屋をよりここちよくするように、丁寧に扱い、レイアウトしてお届けするのが私のお仕事だ。また、ここで受け取った大きな光をアートとして形にし、それに出会う人の精神が磨かれていくのを手伝うのも私の役割だ。

私を知って、そこに大切な光があることに気づいた人は、そこにある光を自分の友人に、知り合いに知らせていくことが、宇宙の中での役割だ。

とはいえ、人々がそれをどう捉えるかは、まったくわからない。そしてどう捉えていただこうと、私は光の発信を継続するだけだ。

そうやって、結局は、ある宇宙的な響きが、世界に広がっていく。

愛と光の時代はそうやって作っていくのだ。宇宙との共同作業で。

今回の、長い長い、圭通信。最後まで読んでくださって本当にありがとうございます。
今回は、反響の返信メールも沢山いただきました。いつも、一方的に私から活動のお知らせや、日々の雑感をお送りしていますが、こうやって、反応をいただくと、とても励みになることも、良くわかりました。ありがとうございます。また、配信不要のお知らせも何通かいただきました。メールが不快な場合はどうぞ遠慮なく仰ってください。それも大切なコミュニケーションです。ありがとうございます。

今回の旅の写真は、こちらで公開しています。Facebook上のアルバムですが、Facebookを利用していない方でもご覧になれるよう設定しています。

ネパールアルバム1
ネパールアルバム2
ネパールアルバム3

また、10月には六本木個展、年末にはカレンダーの販売と、いろいろ告知させていただくとは思いますが、どうぞ、今後ともかわらぬ応援をよろしくお願いします。

今日も、宇宙に満ちる愛と光とともに。
ワールドピース!

P.S. そしてこちらが、今回の旅のきっかけを下さった、福岡のラマさん。福岡にネパールの味を伝えて下さってます。皆さんも、一度、ご賞味あれ!

(私がチャンドラ・ラマです!)

(私がチャンドラ・ラマです!)

エベレストキッチン
福岡県福岡市中央区赤坂1丁目9−1
092-721-5503