インド旅行記7 終章

「美しさとは宇宙の資源で、その鉱脈を掘り進めることが人間精神の重要な仕事のひとつである」

これも、かつて書き留めてあった言葉のひとつです。
これを書いている3月15日は、実際には熊本のアトリエで作品を仕上げている時間です。
11日からは、水の力で自分のなかの美しさを掘り当てるアートレッスンを開催していました。
インドで見つけた光の源流が、ずっと続けてきたこのレッスンのなかにも、初めから流れていた。
そう、確認できました。

さて、インドの旅の記録を終わらせましょう。読んでくださるかたからも、一緒に旅してるようで楽しいという声をいただいています。
旅は帰る場所があるから旅なのです。あなたの心はどこへ帰るかな。

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magazine

私たちのことは、幾つかの記事になったようです。

 

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ダンスフェスティバルの会期はおわりにさしかかり、リラックスしたムードが漂っています。様々な言語が飛び交うこのグループ。バングラディッシュ人のカジは、インドのアシットとも同じ言葉で話せるようです。ヒンディー語の仲間だということです。

 

よくよく話を聞いてみると、言葉は違うけど、推測してわかり合える範囲の違いだそう。それでも、まったく通じない言葉もたくさん国内や周辺にあるそうです。
いろんな新聞や本を見せてくれて、同じインドでも文字からして何種類もあり、多言語・他民族国家であることを教えてくれました。

「親戚が日本で仕事をしてます」といって日本語で話しかけてくる人もとても多いインドです。
もともと、多言語だからなのか、他の言語を取り入れる能力が発達しやすいのかもしれないですね。

「さあ、今度はインドネシアでアートキャンプだ。是非、参加してくれよ。」
「その前に、カシミールでのレジデンスに招待したいんだが。」
「マレーシアでの展示も忘れないでね。」
「ルーマニアでも、計画中だよね。」
「誰が予算をだすんだよ、そんなに全部には参加できないよ。」
「それはみんな同じよ!お金のことはあとから、あとから!活動しないとなにも始まらないわ。」
「アーティストとして生活を立てていくのは、簡単じゃないよな。」

いろんな言語が混ざり合いながら、芸で生きていこうとする人たちが、こんな話題になっていく様子は、地球のどこにいってもかわらないのだろうな。

ただ、わたしは「アーティストだから大変」というのは少し違うかもとおもいます。きっと、自分の所属がなんであっても同じ。
漁師であっても、商店であっても、役所づとめであっても、みな、それぞれに大変です。

私たちの意識は夜スイッチを切って、その内側に抱いている魂を肉体のそとへと解放し、魂たちは星の世界でお互いの体験をシェアするといいます。
魂の座談会でも、きっとこんな話をしているかもしれません。

『人間で生きていくのは大変だよ。』
『犬でやっていくのも、大変よ〜。』
『白樺の生活はいつも瀬戸際なんだよ。』
『惑星として存在しつつづけることの危うさと言ったら!』
『天使であり続けるのはいつもチャレンジの連続です。。』

それぞれに、それぞれが最善を尽くしている。

このグループでは中国語も共通語のひとつ。国境がちがっても、理解し合えるもう一つの言葉です。残念ながらわたしにはほとんど分からないのですが、英語とヒンディー語と中国語が折り重なる会話の中で、少しだけ拾えたように思った言葉。

「でも、こうやって、ここにいるって事は、誰かが私たちを理解し応援してくれているってことだよね。」

本当にそうだなあと、思いました。
わたしの活動の背景には、これを読んで下さっている皆さんの応援があります。
ありがとう。

『この宇宙に、私たちは生かされている』

みな、自分たちでなにかを成し遂げたと思っていても、すべての出来事は起きるべくして宇宙という命の中で起きている。
出会うようになっていて、気づくようになっていて、読むようになっていて、いま読んで下さっている。

全ての存在に敬意をはらい、愛であれるひとつのビジョンがここにあります。

「じゃあ、また。世界のどこかで。」

jiin

 

そういって、カジュラーホーを後にし、デリーへ。空港からはそれぞれの国です。

目に見えていることは、たくさんの目には見えないエネルギーの一端でしかありません。
人の心も、過去も、素晴らしいひらめきも、いつも世界を覆っている愛のバイブレーションも目には見えません。

しかし、それは確かにそこにあって、太古からそのことを大切にする精神の流れがあります。

その光の川の末端に、わたしもいる。あなたもいる。

大昔にその川がこの星に流れ始めた頃の源流を見に行ったような旅でした。
そして、また、たった10時間で、末端へと。

いえ、ここが、また、新しい源流なのかもしれません。
そう思えば、そうなる。

わたしから、あなたから、絶えざる叡智を降り注ぐ光として受け取り、目に見える世界に流していきましょう。
光の川を見る目があれば、美しさを掘り当てることが無限に可能なように思えてきます。

たからものをうけとりに。

日常という旅が続いていきます。

 

unoko
(制作している熊本で見つけた瀧です。光もこうやって世界を巡っています)

いつか、また、わたしの絵を迎え入れてください。

それでは、また。
今日も宇宙に満ちる愛とともに。
ワールドピース!